段階モデル・位相モデル

「これだけ時間が経ったから、もう大丈夫だよね」
「時が解決してくれるよ」
もしかしたら、誰かにそう言われることも、あるのかもしれません。
そんな時、自分がひとりぼっちになってしまったような孤独を感じたり、
自分の感じていることは普通と違うのかな、と感じることもあるかもしれません。
このつらさはなんなんだろう。
いつになったら、普段の自分に戻れるんだろう。
そんな風に思うかもしれません。
グリーフについて考えてきた研究の中には、
悲しみの様子が変わっていく姿を、時の流れや、のこされた人の状態から、いくつかのまとまりに分けて捉えようとしたものがあります。
段階モデル、位相モデルなどと呼ばれています。
グリーフの状態に名前をつけた段階・位相は、グリーフの状態に名前をつけ、すっきり見通せるように整理されています。
段階・位相のレンズを通すと、今の自分の気持ちにくっきりと輪郭を描けそうです。

でも、同じ人生を歩んでいる人が、世界中探してもひとりも見つからないように、感じていることや経験もそれぞれ違います。
本来、ひとりひとり違うはずのグリーフを同じ名前で丸めてしまうと、その人にしかない経験がこぼれ落ちてしまいます。
グリーフは決まった順番で進む訳ではありません。
時刻表通りに進んでいく電車とは違います。
旅に例えるとすれば、自分の足で一歩一歩進む旅のようなもの。
そこには穏やかな日も、強い風が吹く日もあります。
命日や思い出の日、季節や特定の場所、なつかしい香り、ふと見た番組の内容でも、気持ちが揺れることがあります。
自分の感じていることに自信を持ちたいとき。
今の自分には、どんなことが起こっているんだろうと思ったとき。
今、感じていることに名前をつけることで安心できるかもしれません。
段階や位相という区切りを参考に、自分の気持ちの輪郭を確かめてみる。
そんな風に参考にするのがよいかもしれません。
役立つ情報はこれ
日常のなかで、ふいに涙がこぼれたとき
ふとしたことで心が揺れたとき、
自分の立ち位置を確認するために段階・位相を使えそうです。
ああ、今の私はここにいるんだ。
こういう時期や状態として捉えていいんだ。
少し自分に優しくなれるかもしれません。
でも、それで、これからの自分のあり方が決まるではありません。
その先をどう歩いていくかは、
もっと自由で、自分なりのものです。
更新日:2026/07/20
